この声が届くまで





「 おえっ… 」




激しい吐き気も、ただ嗚咽だけが漏れた


苦しい…苦しいよ……




「 大丈夫? 」




誰かが、来てくれた

そう思ったのは一瞬で、次の瞬間には
ペットボトルのお茶が頭からかかってた




「 っ――… 」

「 ムカつくのよね、あんたの笑った顔 」




愛彩が何した?

皐に一度でも反抗した?

そこまでして、何が気にくわない?





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