この声が届くまで





「 歩ける? 」

「 うん 」

「 十弥、見に行こう 」




七瀬は愛彩の速度に合わせて

ゆっくり歩いてくれる


優しいんだよな、これでも




「 可愛い… 」




窓越しに見る赤ちゃんは、
みんな一生懸命に生きていた


生命力ってすごい




「 この中だと十弥が一番イケメンだな 」




なーんていう七瀬に笑った

完全なる親バカってやつだろう





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