この声が届くまで





「 七瀬… 」

「 ん? 」

「 愛彩には、七瀬が居て十弥が居て
すっごい幸せ―――… 」




届くかな

でも、言葉にしなきゃ

伝えなきゃ


それは今なんじゃないかなと思った




「 愛彩、十弥を産んでくれてありがとう 」




何故か涙が溢れた

1人で産んで、1人で育てていくものだと思ってた


だから、七瀬の暖かさが改めて胸に染みた






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