地味女が巻き込まれました。【下完】


自動ドアを潜り抜けると、相変わらず込み合っている待合室。


でも、面会の受付は空いているみたいだ。



「すいません、水谷豹さんと面会したいんですけど…」




私は、受付のナースのお姉さんに、言った。



家族でも無いのに大丈夫だろうか。


そういうこと全然考えないで来ちゃったよ…。



「家族の方ですか?」



あぁ…完全に不審な目で見られてる。



と、そこにあの時の豹を見ていたお爺ちゃん先生が通りかかった。



「あっ…!!すいません!!」


「…おおぅ、フォッフォッ…綾香ちゃんじゃないかあ…今日はどうしたんじゃ…?」



懐かしいお爺ちゃんのフォッフォッ声。


一瞬驚いたけど、直ぐに陽気になるお爺ちゃんだった。



「あの…豹に会いたいんですけど!!」


「フォッフォッ…勿論、綾香ちゃんなら大歓迎じゃよ。フォッ…付いてきなさい」


「ありがとうございます!」



お爺ちゃん先生のお陰でどうにか受付問題は解決した。







< 137 / 320 >

この作品をシェア

pagetop