地味女が巻き込まれました。【下完】
自動ドアを潜り抜けると、相変わらず込み合っている待合室。
でも、面会の受付は空いているみたいだ。
「すいません、水谷豹さんと面会したいんですけど…」
私は、受付のナースのお姉さんに、言った。
家族でも無いのに大丈夫だろうか。
そういうこと全然考えないで来ちゃったよ…。
「家族の方ですか?」
あぁ…完全に不審な目で見られてる。
と、そこにあの時の豹を見ていたお爺ちゃん先生が通りかかった。
「あっ…!!すいません!!」
「…おおぅ、フォッフォッ…綾香ちゃんじゃないかあ…今日はどうしたんじゃ…?」
懐かしいお爺ちゃんのフォッフォッ声。
一瞬驚いたけど、直ぐに陽気になるお爺ちゃんだった。
「あの…豹に会いたいんですけど!!」
「フォッフォッ…勿論、綾香ちゃんなら大歓迎じゃよ。フォッ…付いてきなさい」
「ありがとうございます!」
お爺ちゃん先生のお陰でどうにか受付問題は解決した。