地味女が巻き込まれました。【下完】
「流蛇、早く俺に渡せ。」
まるで物の様な扱い。
いやだ…もう、あの人の元には私、行きたくない。
私の願いが通じたのか…
「……兄さんっ…、もう、辞めにしようよ…!」
「あ”ぁ?お前この僕に逆らうのか、お前ごときで。」
「兄さん…、もう俺同じ事は繰り返したくないんだ。もう誰も傷つけたくない。」
「お前の手はもう既に汚れている。だからお前にやらしてんじゃねないか。」
「だから…俺はもうこれ以上自分の手を汚したくないんだよっ!!」
すごい、体が震えている流蛇。
何で、実のお兄さんにこんなに怯えなければいけないのだろう。
何故、流蛇はお兄さんに従順に生きてきたのだろう。
沢山の疑問は浮かぶが、私にはその理由が全くわからなかった。