地味女が巻き込まれました。【下完】
俺が大人しくしてるわけ無いに決まってるだろ?
ガラス張りの部屋を静かに出る。
…なんだ、これ。
小さな机に乗っていたのは、枯れた花の冠と立派な薔薇の花束。
「フッ、そうえば昔教えたな。」
一目見て直ぐに解った。
これは綾香からの贈り物だって。
そうえば、昔綾香が入院してた時には毎日作って上げてた。
俺は立派な花束に視線を移す。
こっちは重傷だってのにこんな物送ってくる奴…アイツしかいない。
一条…流架……。
先月俺を刺した男。
そして、俺達の家族を突き落とした男。
添えられたメッセージカードを手に取り、読む。