地味女が巻き込まれました。【下完】
「…ッざけんな……!」
「綾香ちゃん、これでやっと一緒になれるね。」
廉の背中に向けられていた銃口は私に向けられて。
パァンッ
その音と共に私の身体を銃弾が貫いた。
痛い。
とても、痛い。
「痛いよ………廉。」
「死ぬんじゃねえっ。」
何時もの余裕が廉からは感じられなかった。
それに私、死なないよ。
「廉ッ…起きたらね…廉に言わなきゃいけない…事、あるんだ。」
目がチカチカする。
きっと少しでも気を緩ませれば意識は飛ぶであろう。
「あぁ、俺もだ。」
「廉ッ……廉ッ」
「たくっ、喋んな。」
廉は私の身体を暖める様にその大きな身体で私を包む。
暖かさにやられて瞼が下がって行く。
最後に耳に届いた音は