地味女が巻き込まれました。【下完】
「あや……か!」
「あや…ちゃ…!」
沢山の私を呼ぶ声が耳元で響いた。
重たい瞼をゆっくりとゆっくりと開ける。
あ、
「廉っ………おはよう。」
何だか久しぶりに会った様な気がして、何を言おうかと10秒程考えてみたけども結局出てきた言葉は特にいつもと変わらない挨拶だった。
「あや…」
「綾香ああああああっ!」
廉が何か言おうとしたけどもそれを遮って私に勢い良く抱きついてきたのは金髪の綺麗な女の人だった。
そういえば、お兄ちゃんと一緒に喧嘩をしていたところを一瞬だけ、見た様な気がする。
「綾香が困ってますよ。」
真っ青な綺麗な髪色をした人が金髪の女の人を咎める。
「……エリ、柚子留、んで、俺が朋。」
「ちょっと朋っ!何急に自己紹介し始めてるのよおおお!私がしたかったのにいいっ。」
「まあまあ…」
「えっと、どういう関係ですか…ね。」
「ほらほら、綾香が混乱してるんじゃないのよおお!」
と、また言い合いが始まっていた。