地味女が巻き込まれました。【下完】
入れ替わりで入ってきたのは鬼神幹部の皆だった。
「ありがとう。」
皆、スリ傷が所々ある。
私のせいで皆が、と自己嫌悪に陥ってしまう。
「ごめんね。」
対称的な言葉を並べる、本当はもっと喜びたい。
けど、皆の姿を見たら喜べるはずも無かった。
「綾香、笑ってよ。」
そう言ってくれたのは竜だった。
「笑わないなら、キスしちゃうよ?」
「っ、ざけんな。」
竜の言葉に一気に殺気立つのは廉。
そして廉は自分の方に肩を抱いて私を引き寄せ密着する形になる。
「綾香と結婚するから。」
…………へっ?
長い長い沈黙が流れる。