ミルフィユと猫被り
月華の天然キャラはどっかに飛んでいき、悪魔が憑依したかのごとく、俺らを見下す。
桜空の清楚クールキャラも消えてなくなり、普通にいるそこらのギャルみたいな喋り方をしている。
俺らは、開いた口が塞がらずただひたすら2人を見上げ、夢だと言いたげな視線を送る。
母さんはとっくにフリーズして、動かない。
「な……いつから気付いて…?」
「そんなん、最初っからに決まってるぢゃぁん♪」
兄貴が必死に聞き返した言葉は、桜空にいとも簡単に、あしらわれた。