ミルフィユと猫被り



俺と兄貴は、何かの罠かと言わんばかりに身構えた。


すると突然、桜空が泣き始めた。


それも予想以上の本気泣きで、俺と兄貴は、開いた口が塞がらない。


月華も口をへの字に曲げ、目一杯溜めた大粒の涙を落としながら、叫んだ。



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