君いつも僕のそばに…
……………………。



美咲は黙っていた。



彼女は僕たちの間に出来た深い溝は簡単に埋まるものだと思っているのかもしれない。

みきに出会う前であれば、俺もやり直せると思っていたかもしれなかった。







……でも今は違う。










………帰ってくれ………



僕は美咲に言った。



彼女は唇をワナワナさせながら目にいっぱい涙を溜めている。

僕は彼女から目を背けた。

彼女は上着とバッグをつかみ取り、逃げるように僕の家を飛び出した。






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