恋雪【修正中~50pまで~】


「でも、最近はここに来てないよね?」



桜香さんのその言葉に私は項垂れてた首をがバッと上げる。




「少し寂しいねぇ〜」




だから、私と会わなかったんだ…。

じゃあ、私のこと店の外から見たのかな?

この店、全部ガラス戸だから中丸見えだし。




「じゃあ、この麦茶を飲んだら早速本の整理から始めますか」




「あ、ありがとうございます!!

は、はい」





いつの間にか桜香さんが自分の目の前に冷たい氷の入った麦茶を用意してくれていた。

こんな時、もっときちんとお礼や返事が出来れば良いのだろうけど…やっぱり上手くいかない。
そんなしどろもどろな私の様子に嫌な表情を1つも見せず彼女は何が面白いのかクスクス笑っている。
お婆ちゃんも、私が急いで麦茶を飲んでいる間、いつものように目を細めてニコニコと笑うだけだった。
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