恋、墜ちる時。
「舞羽〜♪」       
「苺…。」                    間抜けな声で呼び掛けるこの子は木下苺。あたしと同じ天使で、仕事に来てる。            「にょわわっ!?どしたの舞羽!!悲しいことでもあったかにゃ?」

「え…別に無いけど。なん…で??」
            気付けば、頬をつたって涙がポロポロと床に落ちる。            「それは苺が聞きたいよ…。んー☆苺ちゃん悩み聞いちゃうぞー??さぁ、ゆってごらあん舞羽ちゃーん♪」            
苺を無視して女子トイレへと向かう。後ろからは苺の不服そうな声が聞こえるけど、それも無視。

今は、この涙を越前薫に見られたくないので必死なのだ。





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