手をつなごう
私は昨日の事が気にかかって学校に行くのが憂鬱だった。


賢くんの事を、少し意識してしまいそう…。


ふと、、そんな考えが頭に過ぎる。



…ガラガラ………


教室のドアを開けて、中へ入った。



「佐倉さん、おはよう」


いつもの様に賢くんが挨拶をしてきた。


「おっ、、おはよう」


私は思わず目を、反らしながら賢くんに挨拶をした。


なんだか、いつもと様子が違う私を見て賢くんは首を傾げていた。



しっかりしなきゃ!!変に意識する必要なんてないんだから…


私は自分に言い聞かせていた。



そして…時間は刻々と過ぎていき。



ホームルームの時間。その内容は…ただの席替えだった。


私は窓際の後ろの席を、かなり気に入っていたから。

正直、席替えには反対だった。
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