手をつなごう
卒業式の最中ずっと大泣きをしていた私だったが…

卒業式も終わり、麻梨ちゃん達と抱き合い、最後は笑顔で別れた。




外には桜が満開で咲く頃…私は短大に入学し、一人暮らしを始めた。


新しい生活…新しい友達…なんて考えると…

なんだか心がうきうきして、地に足が着いてないみたいだった。


「佐倉…佐倉…??ねぇ、下の名前ってミアでいいの??」


入学式の日に名前を聞いてきたのは、クルクルと内巻きにした髪を触りながら…

化粧は完璧で、とっても綺麗な女の子だった。


今まで私の友達には居なかったタイプの女の子だった。


「…うん。ミアって読むの!!佐倉 未唖。あなたの名前は??」


「ゴメン、ゴメン。私の名前ねぇ、私は河合 華織(カワイ カオリ)なんか変な名前でしょ…よろしくね!!」


「こちらこそ、よろしく…!!」
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