手をつなごう
「……。未唖ちゃん、お見舞いに来てくれたの？」

おばさんの問い掛けに私は、コクッと頷いた。


すると……



「この子、事故の時にね…足を挟まれちゃって…もう歩けないんですって。一生…車イスなんだそうよ」


賢くんの手を握りながら、衝撃的な話しをする、おばさんの肩が震えていた。


それを見た私は、なにひとつとして、掛けてあげられる言葉が見つからなかった。


その後も泣きながら話し続けるおばさんは、歩けない事を賢くんも知っていて毎日荒れていると言っては泣き続けた。



私は居ても立っても、いられず病室を後にした。


人目を気にする余裕など持てずに私は泣きながら家へと帰った。




それから、私は何度も何度も病院を訪れては、賢くんやおばさんの側にいるようになった。


賢くんから幾度となく、突き放されては泣く私。
今さら…と何度言われた事だろう。
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