手をつなごう
そんな私の言葉も、虚しく病室に響くだけだった。


「…いらない。佐倉さん帰れば??」

冷たく言い放つ賢くんの言葉に…私は泣き出した。

「なんで…そんな事、言うの??こんなに賢くんが好きなのに…昔から好きだったのに……」


私の告白に、急に反応を示した賢くんは、私をジッと見つめた。


「…好き?佐倉さん、僕の事が好きなの??
ただの同情ならいらない!」

とても冷たい言葉に…

「同情じゃないよ。本当に昔から好きだったの…
でも…賢くん、雪乃と付き合っちゃうし、私は私で雪乃に協力なんかしちゃうし…馬鹿みたいだけど、今でも賢くんが好きなの……側に居たい!!私が賢くんの足になって、賢くんを支える!!だから私を好きになって……」


私は、泣きながら精一杯の告白を続けていた。




「…僕も昔から好きだったよ。」
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