おじさんって言うな！ 〜現役JKに恋した三十男の物語〜

　まだクソ寒い陽気だというのに、短パンやらミニスートを履き、白くて太目の生脚を惜しげもなく晒している。歳の頃は有希と同じくらいだろう。


　その子達は、楽しげにキャッキャと喋りながら歩いて来たが、有希を見てハッとした顔になり、喋るのをやめてしまった。有希が可愛くて目に止まった、という感じではない。そう、思わぬ人物に遭遇した、って感じだ。


　俺の隣を歩く有希も、ハッとしたのが解った。やはり知り合いか？

　咄嗟に俺は、その子達に俺と有希の関係をどう説明すべきか、そんな事を考えた。


　しかしそんな心配はいらなかった。３人連れは歩みこそ遅くなったものの、俺達に声を掛ける事なくすれ違い、有希もまた、立ち止まる気配はなかった。


　ただ、３人連れはみな怪訝な顔で有希を見、有希と見比べるようにチラチラと俺に視線を寄こして来た。すれ違った後、そっと後ろを振り返ると、３人連れもこっちを見て、何やらヒソヒソ話をしていた。