おじさんって言うな! 〜現役JKに恋した三十男の物語〜
「おじさんの誕生日はいつなの?」


「8月8日さ」


「へえー、確かに似てるね?」


「だろ?」


『半年先かぁ……』


 二人してハモってしまった。


「そんなに待ってられない」


 俺はそう言うと、うさぎの縫いぐるみをひょいと掴んだ。そしてレジに向かって行こうとしたら、


「ちょっと、それイミフだよー」


 と有希は俺の腕を引っ張って言った。


「イミフ?」


「意味不明ってこと」


「ああ……」


 俺は、有希に何かプレゼントして有希を喜ばせたいが、誕生日の7月までなんて待ってられない。そういう意味で言ったのだが、有希にはそれがわからないのだろうか。俺の有希への気持ちが。


 なんてな。言ってないんだから、わかるわけないか。


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