おじさんって言うな! 〜現役JKに恋した三十男の物語〜
 漬物のラップを剥がし、キュウリの漬物を一切れ口に放り込み、発泡酒のプルタブに爪を掛けたが、開けるのは止めた。


 そして発泡酒を手に持って立ち上がり、それを冷蔵庫の中にしまった。


「おじさん、ビール飲まないの?」


「ああ、やめた」


「どうして?」


「君を車で送ろうと思ってさ」


 そう。少女の家は少し遠いらしいし、俺自身寒くて歩くのが嫌なので車で送る事にしたのだ。もちろん酒気帯び運転をするわけには行かないから、飲むのは後だ。


「へえー、車持ってるんだぁ?」


「まあな」


「ここに一人で住んでるんでしょ?」


「まあ、見ての通りさ」


「いいなぁ……」


 少女は心底羨ましそうな顔をした。


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