おじさんって言うな! 〜現役JKに恋した三十男の物語〜
 振り向いた有希は、何やら困ってるような、悩ましげな顔をしていて、俺はちょっと、いや、かなりドキッとした。


「そんな事ないよ……」


「ん?」


 そんな事って、何だ?


「小さいゴミとか埃が溜まってる」


 ああ、そういう事ね。


「掃除機ある?」


「あ、ああ、あるよ」


 俺は収納の中から、ずいぶん長い事使ってない掃除機を引っ張り出した。


「使い方、解るか?」


「あたりまえじゃん。おじさん、たまには掃除機かけないとダメだよ?」


「はい、すみません……」


 有希は慣れた手つきで掃除機をかけ始めた。

 へえー、やるなあ。

 俺は感心しながら、ジーンズに包まれた有希の丸くて可愛いお尻を眺めていた。


「おじさん、大丈夫なの?」


 有希が俺をチラッと見てそう言った。

 何の事だろう。有希のケツをガン見してたの、気づかれたか?


「お風呂、溢れてない?」


 あ。


 慌てて風呂場に戻ったら、湯が湯舟から溢れていた。温泉みたいに。


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