おじさんって言うな! 〜現役JKに恋した三十男の物語〜
「怒らないでよ?」


「だっておまえ、どうでもいいなんて言うから……」


「今は思ってないよ」


「ま、それならいいけど……」


「でも、あの頃の私はそうだった。学校では委員長にシツコク迫られるし、夜歩いてるとすぐに男が寄って来るし……」


 ん? 委員長ってなんだ? っていうか、誰だ?


「ちょっと待て。委員長って?」


「おじさんが彼氏だと思ってる、昨日の彼よ?」


「あいつは彼氏じゃないのか!?」


 また大きな声を出してしまった。しかしそれは、我ながら無理もないと思う。彼氏が彼氏じゃないなら、俺にとってこんな嬉しい事はないわけだから。


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