おじさんって言うな! 〜現役JKに恋した三十男の物語〜
 チラッと金沢を見上げると、


「もうそんなとこまで進んだんだ、あんた達」


 と言われた。“そんなとこ”がどんなとこか分からないし、“進んだ”という言い方にピンと来なかったが、俺はあえて否定はしなかった。

 コーヒーにミルクを入れてすすっていると、


「もう私の入り込む余地はないわね。諦めてあげる」


 と金沢は言った。


「おまえ、何か勘違いしてねえか? 俺と有希は、何もやましい事は……」


「じゃあ、私にはまだチャンスがあるの?」


 “してない”と俺が言う前に金沢はそう言った。それに対して俺は、迷わず、キッパリと、


「ない」と答えた。


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