おじさんって言うな! 〜現役JKに恋した三十男の物語〜
「いつもありがとうございます」
そんな女性の声がして横を向くと、総務の田中さんという子がはにかんだような顔で立ち、小さな赤い包みを“どうぞ”って感じで俺に差し出していた。
礼を言われたのは、たぶんパソコンの事で俺が色々と面倒を見ているからだろう。と言っても、それが俺の仕事なんだから、わざわざ礼を言われる筋合いではないのだが。
俺は中堅の出版社のIT部門に所属している。そこは5人ほどのチームで、基幹系システムの運行監視から、400人ほどの社員が使うパソコンのメンテまで、IT絡みの事なら何でも行う仕事をしている。
「いや、仕事ですから礼には及びませんよ。ところで、どこかへ行ったんですか、田中さん?」
よく休み明けなどに会社の人から旅行の土産をもらうので、今回もそれかと思って聞いたのだが……
そんな女性の声がして横を向くと、総務の田中さんという子がはにかんだような顔で立ち、小さな赤い包みを“どうぞ”って感じで俺に差し出していた。
礼を言われたのは、たぶんパソコンの事で俺が色々と面倒を見ているからだろう。と言っても、それが俺の仕事なんだから、わざわざ礼を言われる筋合いではないのだが。
俺は中堅の出版社のIT部門に所属している。そこは5人ほどのチームで、基幹系システムの運行監視から、400人ほどの社員が使うパソコンのメンテまで、IT絡みの事なら何でも行う仕事をしている。
「いや、仕事ですから礼には及びませんよ。ところで、どこかへ行ったんですか、田中さん?」
よく休み明けなどに会社の人から旅行の土産をもらうので、今回もそれかと思って聞いたのだが……