おじさんって言うな! 〜現役JKに恋した三十男の物語〜
「これ、あげる」


 金沢愛美は、周りをキョロキョロと見てサッと紙袋を俺に差し出した。


「へえー、チョコか、これ?」


「そうよ。早く仕舞っちゃって!」


「お、おお」


 俺は紙袋を受け取ると、それを机の下に隠した。受け取った時、結構重さを感じたので、田中さん達からもらった義理チョコより、だいぶ大きいのだろう。


「手作りじゃなくて悪いんだけど……」


 金沢愛美にしては珍しく、恥ずかしそうに目を泳がせていた。


「金沢からもらうの、初めてだな?」


「そうだっけ?」


「そうさ。お礼に今夜、飯でも行くか?」


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