おじさんって言うな! 〜現役JKに恋した三十男の物語〜
 珍しく俺から飯に誘ってみたのだが……


「あ……、ごめんなさい。今夜も残業なの」


「そっか」


「今度、行こう? 週末とか」


「ああ。それよりさ、働き過ぎて体壊すなよ?」


「うん、ありがとう。じゃあね」


 金沢愛美は俺に背を向けると、いつも通り颯爽と去って行った。

 営業の人はみなそうなのだが、働き過ぎだと思う。金沢愛美も殆ど毎日残業をしているらしい。あれでは満足に恋人とデートも出来ないだろうなあ。

 あ。俺との仲が変化しないのは、それも原因なのかもしれない……


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