おじさんって言うな! 〜現役JKに恋した三十男の物語〜
 現役JKから見たら、俺っておじさんなのかなあ。


 少しばかりショックを受けていたら、少女がツカツカと俺に近寄って来た。そして俺を見上げると、大きな目のかたっぽをパチンと閉じた。いわゆるウインクだ。そして俺の腕を掴むと、


「おじさん、お帰り。ユキね、おじさんの事、待ってたんだ。一緒に帰ろう?」


 と、女の子らしい可愛い声で言った。

 こ、これは演技か? この子は、俺に演技を要求しているのだな?
 よし、乗ろう。乗ってやろうじゃないか!


「おお、待たせたな、ユキ。さあ、帰ろうか?」


 俺はおでんが入ったコンビニの袋を、おでんの汁をこぼさないように慎重にもう片方の手に持ち替えると、空いたその手で少女の頭を撫でた。


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