おじさんって言うな! 〜現役JKに恋した三十男の物語〜
 また四つんばいになって、パンツが見えるかな?

 てな事を考えてる場合じゃない!


「ちょ、ダメだって……」


 俺は有希よりも早くカバンを掴み、手前に引き寄せた。


「なんで? 見せてくれてもいいじゃん……」


 有希は拗ねたみたいで、頬をプクッと膨らませて俺を睨んだ。そんな可愛い顔で睨まれても、ちっとも怖くないけども。


「わかった。見せるよ……」


 俺は有希に中を覗かれないようにカバンを手前に傾けながらファスナーを開き、田中さん達からもらった10個ほどの義理チョコを取り出し、テーブルの上にポイポイと置いていった。


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