イジワル先輩の甘い恋の魔法
「なぁ、俺の服どれ?」
「…………って、何で裸なんですか!」
ダンボールだらけの寝室。
上半身裸でパンイチの黒崎先輩がダンボールを漁っていた。
「あ?だって着替えるから脱いだだけで」
「そ、そうですけど……」
黒崎先輩の裸を見るのは2回目だけど、目のやり場に困る。
「服を探してから脱げばいいじゃないですか!てか、ダンボールに入れた物を書かなかったんですか?」
「うん」
「普通、何を入れたか書くでしょ」
「だって、めんどくせぇじゃん」
私は黒崎先輩に聞こえるようにワザと大きな溜息をついて、ダンボールを見ていった。