イジワル先輩の甘い恋の魔法



宮崎さんと他3人の職員さんが驚いた顔をしてこちらを見た。



「黒崎先生、何かご用ですか?」


「さっき廊下を歩いてたら聞こえたんですけど、この派遣さん仕事もしないでボーと座ってるだけとか?」


「えっ?えぇ……」



宮崎さん、困った顔してる。


他の職員さんは目も合わせない。



「こんな派遣さんいたら、みなさんのご迷惑になるでしょ?」


「あ、いや……」


「そんなわけで、この派遣さん、ちょっとお借りしますね」



黒崎先輩はそう言って笑顔を見せた。



「ちょっと!黒崎先輩!」


「真面目に仕事をしてる職員さんに迷惑かけてんじゃねぇよ!この給料泥棒が!」



黒崎先輩は私の方を見てそう言った。



「ほら、行くぞ?給料泥棒」



そう言って、私の腕を掴んで事務室を出た。



「ちょっと!」



私が何言っても無視する黒崎先輩。


ちょっと!どこ行くのよ!


黒崎先輩に拉致られました。




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