イジワル先輩の甘い恋の魔法




「お前、どうせ事務室帰ったって仕事ねぇんだろ?」


「そりゃ、まぁ……」


「コーヒーおごってやるから、なっ?」


「私はコーヒーで動くようは安上がりな女じゃありません!」



私はプイッと顔を横に向けた。



「何言ってんだよ、処女のくせに」



黒崎先輩はぷっと吹き出したあとにそう言った。



「処女は余計です!」


「お前が処女だってことを宮崎のババアにバラしてやるからな!それとも一夜をベッドで共に過ごしたってバラした方がいい?」


「ちょっ!」



私が黒崎先輩の方を向くと、黒崎先輩はニヤリと笑った。



「ここでホッチキス留めするのと、事務室でバラされるのと、どっちがいい?」



黒崎先輩はそう言って再びニヤリと笑った。


悪魔めー!



「…………わ、わかりました。やればいいんでしょ?やれば」


「わかってんじゃん」



私は椅子に座り直した。


結局、黒崎先輩のペースに乗せられてしまった私。


情けない……。




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