イジワル先輩の甘い恋の魔法



車の中は会話はなく、私は流れる景色を見ていた。


景色と言っても山ばっかりだけど。


車の中という密室。


隣には黒崎先輩がいて、距離も微妙な感じだ。


私は黒崎先輩が大嫌い。


大嫌いなのに……。


大嫌いなはずなのに……。


でも、何で?


運転している黒崎先輩をチラリと見た。


少し斜めに構えて運転していて、ハンドルを握る長くて細い綺麗な指。


そんな黒崎先輩の横顔を見て胸が痛い。


“ドキドキ”してる。




< 67 / 115 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop