SEASONS【完】



「ちょっと、あまり考え込まんでよ。
うちの気のせいかもしれんけん。

でも、ちょっとかっこよかったなぁ」




千晃が彼を思い出しながら言う。




「千晃、彼氏いるくせにー」




そんなことを言うあたしも、少しかっこいいと思ったけど。


だけど、それ以上深くは考えなかった。


今後、2度と会うことはないと思っていたから。


それに、少しは吹っ切れたけど、彼氏のことで悩んでいたから。



そのあと、千晃とご飯を食べたりしていたら、
いつの間にか今日会った彼のことなんて忘れてしまっていた。




< 225 / 429 >

この作品をシェア

pagetop