SEASONS【完】
しっかりとした口調が、最後は弱々しくなった。
あたしは、そっと首に回されている水樹の腕を掴んで、明るく言った。
「別れるなんて言わないよ。
あたしだって、別れるのは嫌だけん。
誰よりも水樹が好きだもん」
その言葉に安心したのか、水樹はあたしを抱きしめたまま、うなだれた。
あたしに体を預けるように、前のめりになっている。
「ちょっと、水樹。
重いよっ」
全体重を預けるような形になっているため、かなり重い。