SEASONS【完】
「あっ、そうだ。
真剣な話しをしてもいい?」
急に体を離し、お互い向き合わせて言う。
「真剣な話し?
いいけど……」
いつになく真剣な眼差しで、少しだけ何を言われるのか不安だった。
「俺、誰よりも美羽が好きです。
不安にさせることも多々あるかもしれない。
でも、誰よりも大事にするから、俺と結婚して下さいっ」
そう言って水樹は、小さな箱を差し出した。
あたしは急なことで、頭がついていかない。
ついさっきまで喧嘩していたのに、プロポーズされるとは思っていなかった。