SEASONS【完】
完全に、待ちぼうけをくらってしまっている。
どうしようかと悩んでいると、肩をトントンと叩かれた。
「千晃っ?」
一瞬にして不安が吹き飛んで、勢いよく振り向いた。
だけど、そこにはいるはずのない人物が立っていた。
「久しぶり」
驚きで、声が出ないアタシより先に、相手が言った。
あの時と変わらない、爽やかな笑顔で。
「何で、何で、俊介くんがいるの……?」
なんとか声は出たけど、動揺したままで聞いた。