SEASONS【完】



「とりあえず、遅れちゃうから行こう?」




アタシの質問に答えずに、アタシの手を握り、歩き出した。


アタシは、今の状況が把握出来なくて、黙ってついて行くしかなかった。



会いたかったけど、会いたくなかった。



そんな想いが、未だに頭を駆け巡っている。


この状況を素直に喜べない自分がいる。


手を握られているため、逃げることも出来ない。



俊介くんに引っ張られたままついて行った先は、
ここら辺でも高くて有名なホテルだった。




< 364 / 429 >

この作品をシェア

pagetop