SEASONS【完】
そう言って笑う。
千晃まで、何を言っているのだろう。
アタシが勝手に、泣きそうになっているだけなのに。
「だけど、まさか本当に、絢子ちゃんがそう思ってくれていたなんて……」
少し切なそうな表情で言った。
そして、テーブルの上で手を掴まれた。
「俺は、絢子ちゃんが好きです。
付き合ってくれますか?」
真剣な眼差しで、手を強く握りながら言われた言葉。
それには、彼の想いが詰まっていた。