ピアノレッスン
「な、んで・・・」


一瞬にしてからからに渇いた喉から絞り出した声はそれしか発音しなかった。









秋月はそんな私の顔を見て、ふっと口の端をあげると何も言わずに再び食事を続けた。

私は乾いてしまった喉を慌ててグラスの水で潤すと、秋月に詰め寄る。


「と、とにかくどういうことなのか、ちゃんと説明して」



フォークを握り締めて、軽くテーブルを叩く。





「わかったから、早く食え。冷めるだろ」


秋月はそんな私の態度にもまったく動じる様子もなく、食べ終わった自分のお皿を持ってキッチンに行ってしまった。











な、なんなの・・・


昨日のことといい、今の態度といい・・・・


執事失格よ!!





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