ピアノレッスン
すると、もう一部屋大きそうな部屋があった。

ドアが少し開いていたので、中を覗いてみると、

私がいた部屋ほどではないけれど、ベットも机もグランドピアノもある。

そして、よく見ると机の上に2つの写真たてが置いてあるのが見えた。




あれ・・・あの写真・・・・




そう思っていると、ぐわっと後ろから襟ぐりを掴んで引っ張られた。


「何してる」


振り向くと、秋月が怖い顔で私をにらんでいた。


「ま・・・迷っちゃって」


見え透いた嘘だと思ったけれど、そう言うしかなかった。

見られたくない、秋月の目がそう言っていたから。




「おまえの部屋はあっち」

そう言って秋月は指をさすと、目の前の扉に吸い込まれるように入っていった。
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