ピアノレッスン
「・・んっ・・ふっ・・・・」


身体が硬直して、一気に力が抜けていく。

私は思わず秋月の肩に寄りかかってしまった。




うっすらと目を開けてみると、秋月は胸ポケットから出したハンカチで私の太腿を拭う。

内ポケットからは新しい白手袋。




そして、ポケットから懐中時計を取り出すと時間を確認した。




「お嬢様、レッスンのお時間です」




そう、はっきりと告げた。
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