彼女志願!

そしてキスされてたら、ぱんつが可愛くないことなんかきっと忘れてただろうけど……。



「穂積さんがキスしなかったのは、まだそんな気分になれないってことなんでしょうけど……いつか、本当にいつか、少しでも好きになったら、してほしいです。キス……」



キスキス、うるさいかな。


だけど私は、キスがしたいの。

大好きな穂積さんとキスがしたい。

ファーストキスはレモンの味。

乙女のあこがれ!

どうせなら世界一好きな人とキスしたい!




そんな気持ちを込めて、穂積さんを見上げると――


「本当は、ポリシーなんか捨てて、今すぐひゃんひゃん泣かしてやりたいくらいですが……」

「ポリシー?」

「こういうのもまた、新鮮ですね。凛先生ならではです。楽しめそうだ」



穂積さんは柔らかく微笑んで、私を正面から見つめた。



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