彼女志願!

人に自分のモノを触れられるのがイヤで

その分自分のモノは大事にすると言う穂積さん。


だからポリシーというのは、さっき言っていた『モノを大事にします』ってことなんだと思う。多分……。


じゃあなぜ『今すぐひゃんひゃん泣かしてやりたい』ということになるの?

まるで穂積さんが私を欲しがってるみたいじゃない。

まさかね……。




穂積さんは、押し黙った私のあごさきから、そっと輪郭を撫で、頬をつつむように手のひらをのせる。



穂積さんにこうされるの、好き。



その手に頬を押し付けると


「猫ですか、あなたは」


と、彼は目を細める。



< 117 / 648 >

この作品をシェア

pagetop