彼女志願!

つらいよ、そんなの。

もうしないなんて、はいそうですかって、信じられないよ。



プルプル首を振る私を見て、穂積さんは根気よくささやく。


私の好きな指で、涙で張り付いた頬や額の髪を取り除きながら。



「じゃあ許してくれるまで待ちます」

「長く、許さないかもしれないですよっ……」

「挿入だけがセックスじゃないので。俺は俺なりに楽しみます」

「ええっ……!?」



バカみたいに悲痛な声を出す私。


あ然としつつ顔をあげると、穂積さんはクスッと笑って私のまぶたにキスを落とした。



「ところでキスは? していいんでしょうか。これもおあずけ?」

「――ッ……」






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