彼女志願!
「萌」
穂積さんはバスルームで身支度を軽く整えたあと、戻ってきてベッドの縁に腰かける。
そして顔を近づけ、ちゅ、と触れるだけのキスをしてくれた。
ポッと顔が赤くなる私を見て、穂積さんは軽く微笑み、もう一度、キスをする。
「じゃあ、行ってきます」
「は、はいっ……行ってらっしゃい」
「ちゃんと休むんですよ」
「はい休みます!」
「いい子です」
見送ろうとする私を押しとどめ、穂積さんは私から鍵を借りて、郵便受けに落とすからと言い、部屋を出て行った。
「はぁ……」
ベッドの上で三角座りをして、ひざこぞうにおでこをくっつける。