彼女志願!
信じられない……
自分が書いている小説並みに、すごい、えっちなことしちゃった……。
目を閉じると、まだ部屋の中に穂積さんの残り香を感じる。
そして体にも穂積さんの指の余韻が残っている。
「――ううう……」
身もだえするような恥ずかしさのまま、ゴロンとベッドに横たわる私。
今までまともに恋愛したことがなかった穂積さんが、一念発起して恋愛しようとしている。
その相手が、私。
これが正しいのかどうかなんて、恋愛ビギナーの私にはわからない。
けれど、たとえ他人から「おかしい」と言われても、私は穂積さんが私にくれるというものを、いりません、というつもりはない。
私にできることなんて、ただ彼を信じて、自分なりに、穂積さんのことを思うだけだ。