彼女志願!
満足するまで
――――……
ぎゅうっとシーツをつかんだままの私の手の甲を
穂積さんが、無言でそっと撫でた。
その柔らかさに、力が抜けると、今度は穂積さんの指が私の指を絡め取る。
シーツから彼の手に移動した手からは、まだ熱っぽさが引かない。
お互いの息が整うまで、穂積さんは私の手を握り締めたまま、抱きしめ、髪を撫でたり、頬にキスをしたりして、時間を過ごしていた。
それから私のあご先を指でくすぐり、ちゅ、と可愛いキスをする。
「――気をつけないと、いけません」
気をつける?
そんな怖い顔してなにを気をつけるんだろう。
「なにをですか?」