彼女志願!

遮光カーテンで完全に太陽の光は遮られているけれど

隙間から入ってくる光が、穂積さんの黒髪に一本線を引いた。



眠っていても光を感じるのか

穂積さんは少し眉根を寄せて、ごろんと寝返りをうち、私に背中を向ける。



広くてきれいな背中。


思わず頬を押しつけていた。


穂積さんがゆっくりと息をするたび、背中が揺れる。


その温もりや、肌で感じる鼓動に、いちいち感動する。



穂積さんの背中にずっとふれたいと思っていた。

それがこんな形で叶うなんて、私の人生、今がピークかもしれない。


幸せすぎて死んじゃうかも……。



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