彼女志願!

そうやって、しばらくの間ウトウト微睡んでいると


穂積さんが、かすかに体を動かす気配がした。





「――穂積さん……?」

「ん……」



彼はむっくりと上半身を起こすと、私を見下ろし、頭を撫でる。

自然な動作。


それが私のことを大事に思ってくれている証拠のような気がして、胸がきゅんとする。



「おはようございます……」

「はい、おはようございます」



彼の手が私の頬をくすぐった。




< 241 / 648 >

この作品をシェア

pagetop